フュージョン360を使用し切削条件を簡単に出す方法
エンドミルの基本的な切り込み量
剛性の高い機械では切り込み幅はエンドミルの直径の1/4
切り込み深さはエンドミルの直径が限界で溝を切る場合エンドミルの直径の1/2くらいで運用できるようです。
送り速度と主軸回転数の設定
使用するエンドミルの資料を探します。
(例)資料から探してみると
・ 2枚刃・ 切削対象:アルミ合金・ φ2mm超硬エンドミル
送り速度:270mm/min・回転数:31,800rpm・切削深さ:0.2D以下(=0.4mm以下)
この資料と同じ回転数を出せる剛性の高い機械ならこの条件を使用し切削出来るはずですが、卓上フライス盤は剛性が無いのと回転数がそこまで高くないので回転数に合わせて条件を出さないといけません。条件は計算式で出す事が出来ます。。。
(1刃送り量f)=(送り速度F)/(回転数N×刃数Z)
270/(31800×2) = 0.0042(mm/刃)の計算結果が得られます。
これを基にして、私のCNC機は回転数2500rpmで逆算した送り速度を求めると
(送り速度F)=(1刃送り量f)×(回転数N)×(刃数Z)
になるので、
0.0042×2500×2 = 21(mm/min)となります。
1秒単位に置き換えると 0.35(mm/秒)です。
私は基本ドライカットです。
刃物への負担軽減等の目的から、切り込み深さは技術資料の70%くらいを上限にしています。
φ2mmストレートエンドミルでアルミを加工する場合の切削条件は
送り量:0.35mm/秒
切り込み深さ:0.14mm(あくまで目安です。)
スポンサーリンク
切削をする時の考え方
基本的に卓上機では理想の条件で削れないので上手く削れない時は切り込み量を少なくし、送り速度を落とさず削る
送り速度を落とすのはカッターの摩耗を速めるだけのようです。
毎回この計算をするのは非常に面倒です。。。
私はフュージョン360のCAM機能を使用し条件を出しています。
まず使用するφの工具を選択し(エンドミルの刃数も合わせる)、メーカーの資料から回転数・送り速度を入力します。するとさきほどの一刃あたりの送りを自動で計算してくれます。
そして一刃あたりの送り量を覚えておき、回転数をMAXにし(アルミの場合)送り速度を一刃あたりの送りになるように合わせます。あとは切り込み深さを入力すれば切削出来ます。